矢の処理 弓道射法八節習得プログラム 土佐正明 練習方法

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矢の処理

矢の処理が上手く出来ているでしょうか?弓道で射を行う時に、弓や矢を落としたりするなどのミスをしてしまうことがあります。これを「失」と言います。

 

その他にも、弦が切れる、筈こぼれする、もしくはそれらが複数起きることもあります。

 

そのような時には、主なものから処理していくのが原則ですが、状況によって近いものから行ってくことも必要だと思われるので、基本から外れないようにしながら状況に応じて冷静に対応出来るようにする必要があります。

 

 

まず弦切れの場合は、弦のある方向に足を寄せ、近ければ跪坐をして膝行します。弓を持ったまま右手で弦を取り、左膝に弓を置き左手に素早く弦を捲きます。その後に左手から弦を抜き、弓と一緒に持ち戻り、射位に復して正面に向かって揖をし、恐縮の意を表します。

 

筈こぼれは矢筈が弦から離れてしまうことで、そのような場合には射直しないことが原則です。取り掛けして弦から矢筈からが落ちたら、それで失となります。

 

例えば打ち起こして、足の近い方に落とした場合はたいていは左足のケースが多いので、右足を左足に寄せ、跪坐をして膝行。

 

 

矢が逆を向いていたら、慌てないで的方向に向きを一度直してから、筈を持って右脇にくるようにしてからから拾うようにします。そして、射位に復して会釈をしましょう。

 

離れで弓を落とした場合は、弓が飛んでいった方向に足を閉じ、近ければ膝行。遠ければ歩行し、跪坐をして弓を取ります。弓の向きにもよりますが、弦が内側にあるような時には返してから取るようにします。

 

言いかえれば弦が外側になっていればそのまま取ってもいいということです。ここは間違える人が多いので特に気をつけておきたいポイントです。

 

 

滅多にあるものではありませんが、きちんと知っていると、もしも起きた際に慌てないで済みます。とても大切なことですので初心者だけでなく、弓道を長年続けてきたような人でも押さえておくべきことです。

 

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